安藤不動産は、昭和38年頃に一宮市千秋町の自宅にて開業しました。
父の記憶だけが根拠の開業時期ですが、お客様から「ここの土地はあなたのおじいさんにお世話になった・・・」とお話しいただく方がおられ、またその頃の謄本を見ると昭和38年に取引されているので遅くとも、昭和38年に開業していたことは間違いないと思います。
祖父はそれまで農業をやっていましたが、育てた野菜を市場に持っていっても市場の言い値でしか売れないことがいやで、自分で値段を決められる商売をしたいということで不動産業を始めました。ただこの時代は、不動産を売ること=恥の時代なので、内緒で売れることが重要な時代だったようです。
その為、買いたい人が来たら、自分の先祖からの土地を売ることもあったそうです。
また、稀に売りたい人が来ても内緒で売れるように、近所のお金持ちに即金で買ってもらうことがあったそうです。
地場産業が元気で、B勘定も裏金も横行し、多少のことには寛容な時代だったとも言えます。
父の代になると、先祖からの土地を売ることを止め、建売を収益の中心に、建売が厳しくなると競売による不動産仕入れをしてきました。
私が代を継いだのはリーマンショックの少しあと平成22年。
父の代の流れで、不動産の買取再販売を中心に据えてきました。
しかし、買取再販売はリーターンは望めますが、リスクもそれなりにあります。
それに、買取じゃない方が都合のいいお客様も多くおられますので、事業の柱は仲介にシフトしています。
これからどういう時代か分かりませんが、時代に合わせ業態を変えても不動産業だけは止めません。